どうにかならんか、この手の枕詞

ドクターイエローなんて、鉄道趣味業界ならともかく、ごく一般のマスコミにとっては典型的な「暇ネタ」でしかないと思いますが、今回の記事は一味違う。私も長年鉄道趣味やってきましたが、「見れば幸せになれる」とは初めて知りました。

ダイヤは非公開で、めったに遭遇する機会がなく、いつしか、見ると「幸せになる」「いいことが起きる」という都市伝説が生まれた。

確かにレア性は高いですし、記事中にもあるように「四つ葉のクローバー」的なものではあるでしょうが、同時に「その程度のものでしかない」ことでもあります。よくもまあこの程度のことで都市伝説などと恥ずかしげもなく記事にできるものですな。今度はぜひ「茶柱が立つと縁起が良い」という都市伝説を大々的に取り上げていただきたい。

いやだから、遭遇する機会が少ないというだけで「幸せの青い電車」などと(ある意味イタい)呼称する利用者が何人いるというんですかねえ。むしろ、このように活字化されることで「利用者からそう呼ばれていることになっている」とされてしまい、それまで誰も使わなかった呼称を出自に疑問を持たないまま皆が使い始めるという頭の痛いパターンではないかと。マッチポンプというか、予言の自己成就というか。


希少性が高いというだけで「見ると幸せになる」というなら、先日山手線から姿を消したワキE230サハE230も、運用末期には「幸せの6扉車」とか呼ばれていたはずですよねえ? なにせ前身であるサハ204の登場時には「乗客を貨物扱いか」と散々話題になったことだし、それが消えるとなると逆の方向に話題性抜群、利用者もマスコミも挙ってそう呼んだに違いありません……って、ねーよ!